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refeeding syndrome(リフィーディング症候群)

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疾患

・極端な低栄養(飢餓状態)では必要エネルギーの大部分は脂肪酸の分解により賄われ、グルコースの代謝は最低限に保たれている。

そこに相対的に大量のグルコースが流入することで(いきなり積極的な栄養補給を開始すると)血管内から細胞内へ電解(P、K、Mg)が移動(細胞内への取り込み)、ビタミンB1の消費により重篤な合併症(心不全、不整脈、呼吸不全、意識障害、けいれん、四肢麻痺、横紋筋融解、乳酸アシドーシス)をおこす。

・糖負荷による高インスリン血症によって飢餓状態で枯渇状態にあったP、K、Mgが細胞内に移動して減少する。

・また解糖系の補酵素であるビタミンB1も消費される

→低P、K、Mg、Ca血症、ビタミンB1欠乏症、心不全をおこす

・特に低P血症は致命的となるため注意(リンはATP産生、2,3-DPGと酸素やヘモグロビンの結合、細胞膜の構成に大きく関与しているため、その低下により多臓器障害が出現する)。

 

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症状

・心不全

・refeeding edema:

栄養投与開始によりインスリン分泌が亢進し、腎におけるナトリウム、水貯留、毛細血管水圧上昇、透過性亢進、血管拡張作用により、認められる一過性浮腫。

・不整脈

・呼吸不全

・意識障害

・けいれん

・Wernicke脳症

・四肢麻痺

・横紋筋融解

・乳酸アシドーシス

 

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予防・治療

・電解質のチェック(P、K、Mg、Ca)

・栄養投与開始前にビタミンB1 200~300㎎/日+その他のビタミンB含有製剤+微量元素投与

・栄養投与は10Kcal/kg/日で開始、4~7日かけてゆっくり目標値まで漸増

・水分量の調整および電解質(P、K、Mg、Ca)の補正

・最初の2週間は電解質(P、K、Mg、Ca)をこまめにモニター

 

 

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