ST上昇、低下の判断の基準点
ST上昇、低下の判断基準は「基線」と「J点」を比べて判断する
基線
一般的には,P波の始まりから次のP波の始まりの点を結んだ線をいう
※ 「T波の最後から次のP波まで」という定義もある
J点の場所
QRSが終わりS波の最初の変曲点(曲線の凹凸が変化する場所)
参照(このサイトより引用):https://brunofuga.adv.br/?s=j-point-ecg-interval-%E2%80%A2-litfl-%E2%80%A2-ecg-library-cc-WlZWWWhm)
ST下降
・J点から0.06~0.08秒後(1.5~2.0mm)で測定、基線からのSTレベルを計測する
・健常例でも上行型(upsloping)のST低下を認めることがある
・ただし元々安静時ST下降があれば、さらに0.2mV以上の下降で陽性とする
上行傾斜型:
J点より60msec(1.5mm)後方で2mm以上の低下で陽性
水平型、下向傾斜型
・基線から0.1mV(1mm)以上のST下降があれば陽性
ST上昇
ST上昇の基準
基線からJ点までの距離で判定する
V2、V3
男性≧40歳:ST上昇≧2.0mm
男性<40歳:ST上昇≧2.5mm
女性:ST上昇≧1.5mm
それ以外の胸部誘導、四肢誘導
ST上昇≧1.0mm
STEMIの診断基準
「連続した2誘導でST上昇を認める」場合、STEMIと診断する
・前壁:(V1)↔V2↔V3↔V4
・下壁:Ⅱ↔Ⅲ↔aVF
・側壁:Ⅰ↔aVL↔V5↔V6
Cabrera sequence
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