疾患
・加齢黄斑変性(age-related macular degeneration:AMD)は加齢に基づく黄斑異常の総称をいう。
・我が国の視覚障害における身体障害者の原因疾患の1位(28.6%)は緑内障、第2位が網膜色素変性(14.0%)
・加齢によって黄斑とその周囲に出血などの異常変化が起こり、視力が低下する疾患である。
・「前駆病変」「滲出型加齢黄斑変性」「萎縮型加齢黄斑変性」に分けられる。
・本邦の多くは滲出型である。
症状
・黄斑部の病気は自覚症状が起こりやすく、発見につながる可能性が高いです。
・自覚症状は病気の進行具合によって異なりますが、初期はものがゆがんで見える、中心が見づらい、視界の真ん中がグレーになってかすむなどの症状が多い(変視症)
・進行すると、真ん中が真っ暗になって見えなくなります(中心暗点)。
・しかし、眼は左右ふたつあるので、片眼にのみ症状が出た場合は、その眼が利き目でない場合には発見が遅れる、あるいは、生活に支障がないという理由で放置されることがあります。
・日頃から、片目をふさいで、左右のそれぞれの目の見え方を自分でチェックしてください。
参照(このサイトより引用):知っておきたい加齢黄斑変性―治療と予防―
分類
前駆病変
・前駆病変には、「網膜色素上皮異常」と「軟性ドルーゼン」がある。
・軟性ドルーゼン(直径63μm以上のドルーゼン)が1個以上見られれば前駆病変と診断される
・網膜色素上皮異常とは、網膜色素上皮の色素脱出、色素沈着、色素ムラ、小型の漿液性網膜色素上皮剥離を指す。
滲出型加齢黄斑変性
・脈絡膜新生血管(それに伴う網膜出血、浮腫)
・網膜色素上皮剥離
・線維性瘢痕等を認める
萎縮型加齢黄斑変性
・脈絡膜血管が透見できる網膜色素上皮の境界明瞭な地図状萎縮などを認める。
・脈絡膜の神経血管は認めないため、出血や浮腫は認めない
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