急性心膜炎の症状、所見
・胸痛(吸気時、仰臥位で悪化し、前傾姿勢の座位では改善する)
・心膜摩擦音(pericardial friction rub)
心膜炎のため粗となった心膜が、心拍動に伴い互いに摩擦しあって生じる心外性雑音。
前収縮期(心房収縮)、収縮期(心室収縮)、拡張期(心室急速充満)の3相に摩擦音が存在する場合には、その聴診印象が特異的で機関車の走る音に似る。
摩擦音は普通心尖部と胸骨の間で最も多いが、非常に広い範囲に広がって聴取されることもある
・心電図変化(上に凸型のST上昇)
・心嚢液貯留
・消化器症状(Bezold-jarisch反射)
・再発率は約30%
心膜心筋炎とは
・心膜炎に加え、心筋逸脱酵素の上昇や左室壁運動の異常がある場合
・心膜炎の約15%に合併する
原因
・特発性(最多)→NSAIDsで治療
・ウイルス性
・膠原病
・悪性腫瘍
・甲状腺異常
心電図変化
・広範な上に凸型のST上昇
・PR低下
・Spodick’s sign
TP間が右肩下がりになる所見
急性心膜炎の初期に出現(約3割の症例)
Ⅱ誘導と側胸部誘導で出現しやすい
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