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作業環境測定基準(空気中の有害物の捕集法)

分粒装置を用いた「ろ過捕集方法」及び「重量分析方法」

作業環境測定基準に基づく粉じん濃度の測定方法の概要

 

分粒装置

吸入性粉じん(respirable:レスピラブル、空気力学的直径が4µm以下、肺胞まで達する)だけの濃度を管理するため粉じんの大きさを分ける装置を分粒装置といいます。

分粒装置には、重力沈降を利用した多段型分粒装置、遠心力を利用したサイクロン式分粒装置、慣性力を利用した慣性衝突式分粒装置(インパクター)があります。

 

参照(このサイトより引用):https://www.kanomax.co.jp/technical/detail2039/

Software: Microsoft Office

 

ろ過捕集法

・ろ紙により試料空気中の粒子を捕集する方法で、鉱物性粉じんの捕集に用いられている。

・ろ過捕集方法とは、試料空気をろ過材を通して吸引することにより当該ろ過材に測定しようとするものを捕集する方法をいう。

・例えば、石綿などの作業環境測定では、ろ紙に石綿を捕集して、顕微鏡でろ紙表面の石綿の数を数えて濃度を測定する。

・ろ過捕集方法に用いるろ過材は、0.3μmの粒子を95%以上捕集する性能を有する物に限られる。

空気中の石綿の濃度の測定は、ろ過捕集方法または及び計数方法によらなければならない。

ベリリウムおよびその化合物の捕集には、ろ過捕集方式を用いる。分粒装置は用いない。

理由:

ベリリウムおよびその化合物の捕集において分粒装置を使わない主な理由は、ベリリウムの管理濃度が極めて低い(例: 総粉じんとして2μg/m³以下)ため、可能な限り全粒径の粒子を効率的に捕集する必要がある点にあります。分粒装置を使用すると、特定の粒径範囲(例: レスピラブル粒子のみ)に限定され、微量のベリリウムを十分に回収できないリスクが生じます。

 

重量分析方法

重量分析方法とは、ろ過材に捕集された粉じん(分粒装置を通過したもの)の重量を天秤で秤量する方法であり、当該粉じんを捕集するのに要した吸引試料空気量から、環境空気中の粉じん濃度の質量濃度(mg/㎥)が求められる。

 

相対濃度測定法、質量濃度変換係数(K値)

・相対濃度法は、相対濃度計である粉じん計を使用して、空気中に浮遊する粉じん濃度を測定します。

・相対濃度計は、測定する対象粉じんにより感度が変わることから、重量法と同時に測定(併行測定)を行い、質量濃度変換係数(K値)を求める必要があります。

・相対濃度は、粉じんの質量濃度に比例するため、測定で得られた相対濃度にK値(質量濃度変換係数)を乗じることで粉じんの質量濃度を求めます。

 

併行測定

・空気中の粉じん濃度を測定する際に、分粒装置によるろ過捕集法と重量分析法を同時に実施する測定方法です。
・併行測定を行うことで、粉じん濃度の質量濃度変換係数(K値またはF値)を求め、相対濃度指示方法でも粉じんの濃度を測定することができます。

全ての測定点で、相対濃度計の1分間あたりのカウント値(cpm:光散乱式粉塵計で測定される粉じんの相対濃度を表す単位。CPMは「Count Per Minutes」の略で、1分間あたりのカウント数を意味する)を求める。

 

粉じん計のK値(質量濃度変換係数)とは?

K値は、「光散乱方式」の粉じん計で求められた測定値(単位:cpm)を質量濃度(単位:mg/㎥)に変換する際に使う係数です。

作業環境、室内環境等の粉じん濃度は一般的にはmg/㎥という質量濃度で評価されますが、「光散乱方式」の粉じん計は、直接粉じんの質量を量っている訳ではなく、それと比例している散乱光の強弱を測ってcpmという単位で表現しています。そのため「光散乱方式」の粉じん計は相対濃度計とも呼ばれています。

ある粉じん質の散乱光量(cpm値)と、それが何mg/㎥の粉じん濃度に相当するかは、同一粒子系であれば直線的に比例することが分かっていますので、測定現場で比例直線の傾きを求めれば粉じん計によって求められた測定結果をmg/㎥(粉じん濃度)に置き換えることができます。この傾きがK値(質量濃度変換係数)になります。

 

固体捕集法

・活性炭などの固体の吸着材の層に、測定対象気体を通して測定対象物を捕集する方法である。固体の活性炭等に吸着させるので、固体捕集法と呼ばれる。

・有機溶剤の捕集に用いられている。

 

液体捕集法

・試料空気を液体に通し、溶解、反応等をさせて含まれる有害物を捕集する方法で、水溶性の塩の捕集に用いられている。

 

直接捕集法

・捕集バックやキャニスター缶で、気体を捕集する方法であるが、捕集バックには気体をそのままの圧力で集めるようになっている。

・また、キャニスター缶はあらかじめ真空状態にしておいて、気体を捕集するものであり、気体が圧縮されることはない。

・作業環境測定のA測定において、直接捕集法により試料空気を採取する場合、採取時間は10分以上の連続した時間としなくてもよい。その理由は、直接採取法は「短時間で測定を行い、瞬間~短時間の濃度を把握する」ことが目的なので、10分以上連続採取という「平均濃度算出」のための原則が適用されず、10分以上としなくてもよい、とされています

 

 

相補型ろ過捕集法

・ろ過捕集材と吸着剤とを組み合わせた捕集方法

・空気中の粒子をろ紙により捕集し、ろ紙を通過したその蒸気を吸着剤により捕集する方法で、固体の有機化合物の捕集に用いられている。

・o-フタロジニトリルやアクリルアミドは、この方法によって捕集する。

 

冷却凝集捕集方法

・ガス状の捕集放射性物質の試料採取方法の一つ

 

酸素濃度の測定

・第一種酸素欠乏危険作業に係る作業場の酸素濃度の測定は、作業場における空気中の酸素濃度の分布を知るために適当な位置に、5以上としなければならない。

 

事務所の一酸化炭素の含有率の測定

・事務所(特定建築物)の一酸化炭素(CO)濃度は、原則2ヶ月以内に1回、室の中央部の床上75〜cm以上150cm以下の位置に、1以上としなければならない

・50ppm以下(建築物衛生法では6ppm以下が望ましい)に維持することが義務付けられています。

・専用のCO濃度計や検知管を用いて測定します。

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