血糖値の診断基準
1)正常型
・早朝空腹時血糖値が110㎎/dL未満を「正常型」という
・100~109㎎/dLも正常域ではあるが、糖尿病への移行の可能性もあり、「正常高値」とする
(→B判定)
・99㎎/dL未満は「基準値内」
(→A判定)
2)糖尿病型
①~④のいずれかが確認された場合は「糖尿病型」と判定する
① 早朝空腹時血糖値 126㎎/dL以上
② 75gOGTT 2時間値が200㎎/dL以上
③ 随時血糖値 200㎎/dL以上
④ HbA1c 6.5%以上
② 75gOGTT 2時間値が200㎎/dL以上
③ 随時血糖値 200㎎/dL以上
④ HbA1c 6.5%以上
3)境界型
・上記の「糖尿病型」「正常型」いずれにも属さない場合は「境界型」と判定する
糖尿病の診断
糖尿病の臨床診断のフローチャート
1.
・「空腹時血糖値≧126mg/dL」、「75gOGTT2時間値≧200mg/dL」、「随時血糖値≧200mg/dL」のいずれか(静脈血漿値)が、別の日に行った検査で2回以上確認できれば「糖尿病」と診断してよい。
・初回検査が「糖尿病型(血糖またはHbA1cどちらか)」で、別の日(約1か月後)に行った再検査で「糖尿病型」が再確認できれば「糖尿病」と診断してよい。
ただし初回検査と再検査(約1か月後)の少なくとも一方で、必ず一度は血糖値の基準を満たしていることが必要で、HbA1cのみの反復検査による診断はできない。
・血糖値がこれらの基準値を超えても1回だけの場合は「糖尿病型」と呼ぶ。
2.
血糖値が糖尿病型を示し、かつ次のいずれかの条件がみたされた場合は、1回だけの検査でも糖尿病と診断できる。
・糖尿病の典型的症状(口渇、多飲、多尿、体重減少)の存在
または
・確実な糖尿病網膜症の存在
または
・HbA1c≧6.5%
または
・確実な糖尿病網膜症の存在
または
・HbA1c≧6.5%
3.
・過去において上記1.ないし2.の条件が満たされていたことが確認できる場合は、現在の検査結果にかかわらず、糖尿病と診断するか、糖尿病の疑いをもって対応する。
4.
・診断が確定しない場合には、患者を追跡し、時期をおいて再検査する。
5.
・糖尿病の臨床診断に際しては、糖尿病の有無のみならず、成因分類、代謝異常の程度、合併症などについても把握するように努める。
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