下記に該当する場合には、否定できるまで頸椎保護を継続
① 脊椎・脊髄損傷の可能性がある受傷機転
・高速の自動車事故
・高所からの墜落事故(身長の3倍以上の高さ)
・飛び込みによる受傷
・脊椎周辺の穿通創
・頭頸部へのスポーツ外傷
② 脊椎、脊髄損傷を疑うべき所見
・頚部、背部の疼痛や圧痛
・対麻痺、四肢麻痺などの神経学的異常
・頭部、顔面の高度な損傷
・意識消失の病歴
③ 正確な所見が得られない傷病者
・事故や受傷による精神的動揺がある
・意識障害
・アルコール、薬物の摂取、中毒
・身体部位のいずれかに強い痛みを訴える
頸椎カラー除去(頸椎クリアランス)の手順
※ 頸椎CT(頸椎X線ではなくなった)と、信頼できる神経所見が取れるかがカギとなる
※ 意識障害があっても頚部CTが正常なら、頸椎カラー除去可
※ 神経所見があれば頸椎CTが正常でも頚部MRIが必要
1)診察上、異常がない場合
・頸椎可動域良好
・正中項部圧痛、疼痛なし
・神経局在所見なし
・脊柱変形なし
↓
画像所見不要、頸椎カラー除去可
2)診察上、異常がある場合
頸椎CT施行
↓
骨折あり:整形外科コンサルト
骨折なし:頚部MRIへ
改訂第2版補訂版 JPTECガイドブック
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編著:一般社団法人JPTEC協議会
発行年月:2020年01月
改訂第6版 外傷初期診療ガイドラインJATEC
定価 16,500円(税込)
監修:一般社団法人 日本外傷学会
監修:一般社団法人 日本救急医学会
編集:日本外傷学会外傷初期診療ガイドライン改訂第6版編集委員会
発行年月:2021年02月
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