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人工呼吸器の初期設定

酸素療法下での酸素化の指標 

P/F比(PaO2/FiO2)

・正常≧400(若年成人では100/0.21=480)
・ALI(急性肺障害)≦300
・ARDS≦200

換気モード

・人工呼吸器による換気方法には量換気と圧換気の2通りがある

・標準的な人工呼吸器のモード3種類

A/C(assist control)

SIMV±PS

CPAP±PS

 

<従量式か従圧式か?>
・適切に設定している限り、両者で治療成績に差はない(どちらでもよい)
・ただし、圧外傷回避の観点から、最近は従圧式の方が好まれている
Savina®では,圧でのA/Cは「BiPAP」、量でのA/Cは「IPPV」となる。
・圧換気では,1回吸気圧(Pinsp)が目標のVTになるよう設定する。
大部分のケースで「10-15 cmH2O」とすることでそれが可能となる。
・自発呼吸に対するPSを付加する場合は「5-20 cmH2O」で追加し、自発呼吸時の1回換気量および呼吸パターンを観察して適切な値に設定する。
・吸気時間(Tinsp),呼吸回数(f)の設定でも,「分時換気量」の原則に従い、吸気時間・呼気時間の比を正常の1:2を意識して設定する。
この場合,Tinsp 1.0-1.5秒,f 8-12/分とする。

 

換気モード各論

A/C(assist control)

・すべての自発呼吸において設定したVT,1回吸気圧(Pinsp)を送り込むモード。・Savina®では,圧でのA/Cは「BiPAP」、量でのA/Cは「IPPV」となります。

・長所は呼吸努力が減少することで呼吸補助を受け、呼吸筋疲労の改善が期待できること。

・短所としてはVTが患者の要求量と適さないと、不適当な過換気や呼吸努力が増加する可能性がある。

 

SIMV(synchronized intermittent mandatory ventilation,同期式間欠的強制換気)
・Savina®では,SIMVは量換気「IPPV」ですので、圧換気としてSIMVを選択する場合、「BiPAP」モードで呼吸数を減らしていきます。
・SIMVは,設定した呼吸回数(f)の分だけ自発呼吸に同期して量換気を行うため,fを多くするとA/Cに近づき,少なく設定するとCPAPへ近づく特徴があります。
・またSIMVだけでは足りない場合,適宜PSを行って自発呼吸をサポートします。
・長所として正常の血行動態であれば循環への影響が少ないこと、短所にはA/Cと比較して呼吸仕事量が増加する点がある。

 

CPAP、PSV

・吸気・呼気を通じて気道に一定の陽圧がかかるのみで、すべて自発呼吸で呼吸数が維持されるモード

・CPAPだけでは換気補助が足りない場合、適宜PS(5-20 cmH2O)を追加する。

・長所として自発呼吸で換気でき、離脱に近い患者の人工呼吸器管理ができること

・短所には、自発呼吸が弱いもしくはない患者で使用不可能な点が挙げられる。

 

人工呼吸器初期設定

最高気道内圧(プラトー圧)

・安全のため 「30cmH2O以下」で設定

 

FiO2

・FIO2の設定では,低酸素は原則として避けなければいけないので100%で開始。

・PFを確認後、持続的な高濃度酸素暴露による肺障害を予防するためSpO2 92~94%になるように速やかに減量(48-72時間以内に50%以下をめざす)。

 

TV (tidal volume):1回換気量

・6~8 mL/kg理想体重

理想体重:男性:50+0.91(身長(㎝)-152.4)

     女性:45.5+0.91(身長)(㎝)-152.4)

注:ARDSでは肺が固いため、気道プラトー圧が30㎝H2O以上であれば6mⅬ×kg理想体重に減量

 

1回吸気圧(Pinsp)

・10-15 cmH2O(目標VTになるように調整)

 

吸気時間(Tinsp)・呼吸回数(f)

・吸気時間・呼気時間の比を正常の1:2を意識して設定する。
・Tinsp 1.0-1.5秒、f 8-12/分

 

吸気、呼気時間

・吸気:1秒
・呼気:2~3秒

 

PEEP

・呼気終末の肺の虚脱を防ぐ,または虚脱した肺を広げる目的
・5 cm H2Oより開始、2㎝H2Oずつ上昇。

 


20分後血液ガス測定

 

開始後の微調整

PaO2の調整

・FiO2、PEEPで調整(FiO2 60%にまで下げられるまではPEEPはそのままにしておく)

PaCO2の調整

・pH≧7.2なら、PCO2 高値は許容してもよい

(permissive hypercapnia:高二酸化炭素許容人工換気法)

・1回換気量、呼吸回数(=分時換気量)で調整

 

 

参考文献:

 

 

 

救急呼吸器
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