肝疾患原因検索スクリーニング
肝機能障害がある場合は、以下をルーチンとして検査する
① ウイルスマーカー
・HBs抗原、HCV抗体
② 自己抗体(自己免疫性肝疾患の検索)
・抗核抗体、抗ミトコンドリア抗体
③ 脂質代謝、糖代謝
・脂質異常症、糖尿病の検索
肝機能検査
・まずは肝細胞の障害(AST、ALT)か、胆管細胞の障害(ALP、γ-GTP)かを鑑別
・「上限値の2倍以上」で有意な上昇と判断
AST、ALT
・AST、ALTは肝細胞の障害を反映
・ASTは肝臓以外にも存在するが、ALTはほぼ肝細胞由来
・1000以上では薬剤性、虚血性、急性ウイルス性肝炎を考える
・アルコール性ではASTが高くなる
ALP、γ-GTP
・ALP、γ-GTPは胆管の障害を反映
・γ-GTPはほぼ肝臓由来
・ALPがγ-GTPと同時に上昇していれば、ALPは肝臓由来と判断してよい
・肝型ALPが高値にも関わらず、ビリルビンが上昇しない場合は、肝内占拠性病変や細胆管炎、浸潤性肝疾患などを疑う
・ALPのみが上昇している場合は肝臓以外で、骨型や小腸型が上昇している可能性が高い
血小板数
・血小板数低下は肝予備能の低下や線維化の指標(線維化マーカー)となる
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