胸部単純X線写真
参照(このサイトより引用):https://medical.nikkeibp.co.jp/inc/all/index.html
部位の名称
⑪ 胸部下行大動脈線(left border of descending thoracic aorta)
下行大動脈の左縁と左下葉が接して形成される線。動脈瘤や神経原性腫瘍でシルエットが消失する。
8.奇静脈食道線(azygoesophageal line)
・奇静脈は胸椎前縁で食道のやや右後方に沿って上行し,気管分岐部直上部,気管気管支分岐部の高さで気管を後方から右側壁を取り巻くようにしながら上大静脈へ流入する.
・奇静脈・食道陥凹は,この奇静脈の右側,胸椎腹側に右肺下葉が入り込むために形成される.
・気管分岐部から左下方にやや斜めに走る線で、上端は奇静脈弓に達する。
・奇静脈食道陥凹部(気管分岐部より下方では右上葉の一部が、心臓後方と椎体前方を椎体を乗り越えるように入り込んでいる)の左端は奇静脈と食道右壁または後方の縦隔に接しているから。
・奇静脈食道陥凹は椎体の前面で、奇静脈が右側、食道が左側に位置し、右肺下葉がここまで入り込んでくる。造影CTでは椎体と下大静脈に挟まれる格好で認識しやすいが
④ 右傍気管線(right paratracheal stripe)
・鎖骨の高さから右上葉気管支上縁の高さまでの気管右壁が2重線状影として描出される。右肺がこの部分で気管右壁に接するためである。
(気管左縁は大動脈と食道に接するためシルエットアウトし傍気管線は形成されない)
・正常では1~2mmの薄い線状陰影である。
・この白い線条が消失して認められない時に、気管傍リンパ節腫大や縦隔腫瘍、胸膜病変、肺腫瘍などを疑う。
・10mmを超える肥厚は異常(右上部気管傍リンパ節(#2R)腫大など)。さらに広範囲に大きなリンパ節腫大がある場合には傍気管線はシルエットアウトして消失する。
・10mmを超える肥厚は異常(右上部気管傍リンパ節(#2R)腫大など)。さらに広範囲に大きなリンパ節腫大がある場合には傍気管線はシルエットアウトして消失する。
・ちなみに左気管傍線は線のみ(2重なら縦郭気腫など)
7.大動脈肺動脈窓(aorta-pulmonary window:AP window)
・縦隔の一部分で上縁が大動脈弓下縁、下縁は左肺動脈上縁、内側は左気管支および気管、外側は縦隔胸膜で囲まれた部位。
ここには動脈管索、左反回神経、大動脈下(ボタロー)リンパ節、大動脈下リンパ節(#5)などが脂肪に包まれて存在する。
ここには動脈管索、左反回神経、大動脈下(ボタロー)リンパ節、大動脈下リンパ節(#5)などが脂肪に包まれて存在する。
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