Precordial catch
・小児の胸痛の8~9割を占める
・健康な若年者(6~12歳)
・鋭く、激しく、限局(指1~2本で示せる範囲内)した前胸部痛が突然起こる
・持続は30秒~3分程度
・放散痛はない
・誘因なく、安静時に起こる
・深呼吸で増悪する
・特に治療を要さない
Bornholm disease(流行性筋痛症)
・Devil’s gripともいわれる(非常に痛い)
・筋肉痛が主体
・主にコクサッキーウイルスB群による(その他エコーウイルス、エンテロウイルス、ヒトパレコウイルス等)
・夏かぜに曝露した後の胸腹部筋肉痛、発熱で疑う
→夏~秋季に多い、小児とその親に多い(好発年齢は小児~学童期と30歳代の2峰性)
・発熱と激しい体幹の筋肉痛
・小児では腹痛、成人では片側性の胸痛を呈する
・肋骨下縁(横隔膜付着部)の圧痛や、胸膜摩擦音は診断に有用な可能性がある。
・若年者で胸膜炎を疑ったが、X線や超音波で胸水がない時に疑う
治療・予後
・数日~2週間以内に症状は消失する。
・NSAIDsやアセトアミノフェンによる対症療法
・症状が消失して数日してから再発する早期再発(19.8%)や、1か月以上経過して再発する晩期再発例(8.7%)があるため、患者教育として疼痛が再発する可能性があることを説明しておくこと
参考:
コメント