疾患の特徴
・基本的に「除外診断」のスタンスで診察する
・さまざまな要因によってマクロファージが活性化され、高サイトカイン血症を起こすことが根本。
・自己免疫の問題のため、下記の特徴をもつ
急性発症
39℃以上の高熱(悪寒戦慄を伴うこともある)
白血球(好中球)増多を伴う(>10,000/µL)
血小板増多
・発熱が他の症状に先行することがあるため、「不明熱/不明炎症」という形で発現することがある。
診断基準(山口基準)
J Rheumatol.19(3):424-30,1992から引用
診断のカテゴリー
大項目中2項目以上に該当し、かつ、小項目の各項目を含めて5項目以上に該当する場合に成人スチル病と診断する。
ただし、大項目、小項目に該当する事項であっても除外項目に該当する場合は除外する。
大項目
1.39℃以上の発熱が1週間以上持続
2.関節痛が2週間以上持続
3.定型的皮疹
4.80%以上の好中球増加を伴う白血球増加(10000/ml以上)
小項目
1.咽頭痛
2.リンパ節腫脹または脾腫
3.肝機能異常
4. リウマトイド因子 陰性および抗核抗体陰性
除外項目
I.感染(特に 敗血症 、伝染性単核球症)
II.悪性腫瘍(特に悪性リンパ腫)
III.膠原病(特に 結節 性多発動脈炎、悪性関節リウマチ)
除外項目確認のための方針
・感染症(敗血症、感染性心内膜炎、伝染性単核球症)
→身体診察、血培、尿培、EB抗VCAIgM・IgG、CMVIgM・IgG、風疹IgM・IgG、パルボウイスルB19IgM・IgG、HTLV-1、HIV、マイコPA、肝炎、抗結核特異的IFN-γ
・悪性腫瘍(悪性リンパ腫、血管内リンパ腫、白血病)
→リンパ節生検、骨髄穿刺、上部消化管内視鏡
・膠原病(結節性多発動脈炎、リウマトイド血管炎)
→身体診察、リウマトイド因子、抗核抗体、抗SS-A抗体、抗セントロメア抗体、ANCA、抗平滑筋抗体、ミトコンドリアM2IgG、IgG4
サーモンピンク疹
・膨疹または隆起のない径数mmの桃色の皮疹である。掻痒は一般にない。
・発熱時に出現し、解熱時に消退する傾向があるが、無熱時にもみられる。
参考(このサイトより引用):http://kompas.hosp.keio.ac.jp/sp/contents/000612.html
参考文献:
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