参考サイト:http://citec.kenkyuukai.jp/special/?id=25660
T1,T2での組織の写り方
・水:黒/白
・脂肪:白/白
・皮質骨:黒/黒
・靱帯:黒/黒
・下垂体後葉:白/
撮影法
DWI(diffusion- weighted image:拡散強調画像)
・水分子の不規則な運動(ブラウン運動)を画像化したもの
・水分子の拡散が制限される(ブラウン運動が抑制される)とDWIでは高信号となり、ADCが低値となる。
・拡散が制限される原因としては、細胞障害性浮腫(超急性期~急性期脳梗塞)、粘稠な液体(膿瘍など)、細胞密度の高い腫瘍(悪性リンパ腫など)がある。
ADC map(apparent diffusion coefficient:みかけの拡散係数)
・ADC(apparent diffusion coefficient)とは「みかけの拡散係数」の意味
・水分子の不規則な運動(ブラウン運動)を定量化した画像
・拡散運動低下→ADC低下→ADCmap黒
・急性期脳梗塞病変は低値(黒)となる
・水は高値(白)
・脳卒中の「急性期・虚血性変化」の指標。この撮像法の開発によって虚血性脳卒中急性期の診断力が飛躍的に向上した。
・b値というパラメーターを変えた拡散強調画像を2枚撮影し、ピクセル毎に数式を当てはめることで作成する計算画像
・拡散強調画像(DWI)は水の拡散運動を画像化したもの。脳脊髄液など動きのある水分子は低信号、急性期梗塞など水分子の動きが制限されている部位は高信号となる。
・ただし、「虚血性変化(DWIで白くなる部位)」の組織学的意義は様々で、血管性浮腫、細胞性浮腫の他、温度、イオン勾配(粘度)等の影響を受けることが知られている。また、本検査法による陽性結果は一過性に終わることもある。
・ADCマッピング(ADCとは「見かけ上の拡散係数」の意味)は、DWIに基づいた計算結果をイメージ化した画像。
・血管性浮腫の要素を含むT2(横緩和時間)の影響を排除しているため、細胞性浮腫への特異性がDWIよりも高まっている。
・拡散運動低下→ADC低下→ADCmap黒
・水が高値(白)
・DWIで高信号であってもADCが高値の場合は血管性浮腫を疑う所見となり、ADCが低値となるものとは違う病態(PRES(posterior reversible encephalopathy syndrome:可逆性後頭葉白質脳症)など)を鑑別に考える必要がある。
MRIのボクセルサイズは計測しようとする動きの大きさに比べ非常に大きいため,毛細血管の血流に代表される灌流や他の種々の勾配もボクセル全体を巨視的にみれば,種々の方向を向いており,ランダムな動きとおなじことになります.つまりMRIで計測される“拡散”では,濃度勾配は他の温度,圧力(灌流),イオン勾配などの要因と区別できません.そのため,同じくらいの水分子の動き(移動)をひとまとめにして“拡散”として扱います.そのためMRIでは,拡散係数に“みかけの”をつけた“みかけの拡散係数(apparent diffusion coefficiennt:ADC)”という係数が拡散の指標として広く用いられております.
拡散強調画像では,撮像時に一対の傾斜磁場(motion probing gradient:MPG)を加えます.そのMPGを印加している間に,拡散により移動したプロトンのスピンの位相の分散の程度により,信号低下を来します.MPGの影響の強さをb value(b factor)と呼びます.
ADCの意義はDWIと比べて定量的に評価が可能で,T2強調画像の影響がない点です.計測時のb valueが正確である必要がありますが,それが正確であれば磁場強度や撮像法の違いによる差が理論的にはないという大きな特徴があります.拡散について考察する場合にはDWIだけではなく,ADCも検討する必要があります.
FLAIR(Fluid Attenuated Inversion Recovery)
・水(脳脊髄液)を抑制したT2強調画像。
・脳溝や脳室に接する病変の診断に有効。
(T2強調画像の見やすいバージョン)
・クモ膜下出血、慢性硬膜下血腫、微小な血種で高信号を呈し検出に有用(低信号を呈する髄液とコントラストがよい)
参考:http://citec.kenkyuukai.jp/special/?id=25660
T2*(ティーツースター)
・出血病変のヘモグロビンが代謝されヘモジデリンに変化する。
・T2*はヘモジデリン沈着が低信号で表現され、微小出血の検出などに特に有用。
・この所見は数年間持続する。
STIR (Short Inversion Time Inversion Recovery)
・脂肪抑制法の一種
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