特徴、症状
・潜伏期1~4週
・ヒト-ヒト感染を起こすため、社会曝露の多い小児や若年成人に多い。1歳以下、高齢者では稀
・肺炎に特異的な下気道症状のみならず、咽頭痛、鼻汁、耳痛などの上気道症状(50%)、皮膚症状(25%)、消化器症状(軟便、下痢)(25%)、筋骨格系症状(14%)、中枢神経症状など、様々な「肺外症状」が出ることが特徴。
・頑固な乾性咳嗽が特徴
・非定型肺炎の診断に有用な身体所見はない。
・咳嗽、喘鳴、聴診所見から診断することは困難である。
検査法
・迅速で高感度の検査は遺伝子検査法だが、診療所では困難(外注)
・LAMP法(loop-mediated isothermal amplification):感度90%、特異度98%
・イムノクロマトグラフィ抗原検査:感度90%、特異度89.5%
抗菌薬
第1選択はマクロライド系(ただし耐性化が進んでいる)
アジスロマイシン(AZM:ジスロマック®)500mg 3日間
・マクロライドを3日間投与しても症状に改善がない場合は、テトラサイクリン系またはニューキノロン系
テトラサイクリン系
ドキシサイクリン 100mgを1日2回 7日間
8歳未満や妊婦には禁忌
ドキシサイクリンは肺炎球菌もカバーする
ニューキノロン系
小児に使用できるのはトスフロキサシン(オゼックス®)のみ
medicina 2022年 6月号 特集 抗菌薬の使い方-敵はコロナだけにあらず! 今こそ基本に立ち返る
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