概念
・1977年にジョージ・エンゲルによって提唱された概念。
・それまでの還元主義に根差して発展してきた「生物医学モデル」に対して、システム理論を元に「疾患」をより多元的に捉えたモデルである。
・「病気をもった人」というのは、様々な要素が絡み合った、複雑なものである。
・従来の「生物医学モデル」への問題意識から提唱された。
・「生物医学的な側面」だけでなく、「心理社会的な側面」、「社会的な状況(家族、経済状況、教育、職業、趣 味、社会的サポート、コミュニティ、文化・・・)」の個人を取り巻く3要素全てが影響をあたえる、という考え方。
・単一の原因と結果という因果関係は設定できず、「すべてが相互に関連することで疾患が発生した」と考える。
要点
・「患者中心の医療」とは、この生物心理社会モデルによって患者とその病気を認識した上で、現場で診療を提供するための具体的な臨床医学の方法論、臨床技法である。
改訂3版( 2021/12/15)
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