4S(整理、整頓、清掃、清潔)
厚生労働省のWEBサイト安全キーワードの「4S(整理、整頓、清掃、清潔)」
5S(整理や整頓、清掃、清潔、しつけ)とは?目的やポイント、注意点を解説
4S活動(整理、整頓、清掃、清潔)とは
4S活動とは:
・「4S活動」とは、安全で、健康な職場づくり、そして生産性の向上をめざす活動で、「整理(Seiri)」「整頓(Seiton)」「清掃(Seiso)」「清潔(Seiketsu)」を行う事をいいます。
・また「4S活動」に「しつけ(Shitsuke)」を加えた「5S活動」も普及しています
・「4S活動」は、職場を単にきれいにするという表面的なことでは無く、職場の安全と作業者の健康を守り、生産性の向上と業務の効率化を図ることができ、働きやすく、快適な職場環境を作ることが目的である。
整理
・「整理」とは、要るものと要らないものを分けて要らないものを捨てることを意味する。
・整理を徹底することで職場の有効スペースが確保され、必要なものがすぐに取り出せる環境が整い、作業効率の向上とミスの防止につながります。
・要るもの、要らないものに分けるためには、何らかの判断の基準が必要になります。
・現場の作業方法では必要と認められていても、その場所にその物が必要か、それだけの量が必要かなどの改善の余地はないかを検討し、よりよい方法が見つかればそれを新しい判断の基準、すなわち作業標準として定めてゆくことが出来ます。
「整理」は「ムダ取り」
整頓
・「整頓」とは、要るものをいつでも取りだせるようにすることを意味する(定位置管理)
(「頓」は頓用の頓)
・工具・用具のみならず資材・材料を探す無駄を無くすことが出来ます。
・整頓が徹底された職場環境は、必要なものがすぐに取り出せて作業効率が大幅に向上するだけでなく、従業員の心理的ストレスを軽減し、モチベーションの維持にもつながります。
・安全に配慮した置き方をすることが大事です。
「整頓」は「効率化」
清掃
・「清掃」とは、職場環境と使用する道具を清潔に保つことを指します。単に床や机をきれいにするだけでなく、機械、工具、備品などもその対象となります。
・清掃を徹底することで職場環境が整い、従業員のモチベーションが上がります。また、機械や設備の性能を維持して故障を予防することにつながるとともに、トラブルを早期に発見して対処することで、生産性の向上と安全性の確保も同時に図れます。
・転倒などの災害を防ぐことも大事なことです。
・機械設備にゴミやかすが付着していると製品に影響が出たり機械に不具合が発生することも懸念されます。
「異常が検出できる定常状態を作る」
清潔
・「清潔」とは、整理・整頓・清掃の3Sを維持し、職場環境をきれいな状態に保つための活動を指します。
・清潔の徹底は3Sの習慣化につながり、職場環境が常に整った状態に保たれます。この状態は品質の向上、ミスの防止、従業員のモチベーション向上など、多くの効果をもたらしてくれます。
「整理」「整頓」「清掃」の状態を維持し「清潔」に保つこと
しつけ
・5Sの最終段階であり、整理、整頓、清掃、清潔の4Sを従業員が自主的、継続的に実践し、習慣化することです。
・しつけを徹底することで、4Sが組織に深く根付き継続的な改善活動として定着し、品質、生産性、安全性など、あらゆる面で高いレベルを維持することにつながります。
・しつけは、4Sを一時的に行うだけでなく、日常的な活動として定着させることが目的です。
「躾」は「規定遵守と監視」
4K
4Kとは:
・「4K」とは「決められたこと」を、「決められた通り」に、「確実に」行い「結果を確認する」ことを意味する。
・つまり「決められたことを」=「Plan」、「決められた通りに、確実に行い」=「Do」、「結果を確認する」=「Check」であり、「確認した結果、対応が必要であれば実行する」=「Acttion」が求められます。つまり、4Kは「PDCAの実践」を意図しています。
「4K」はPDCA
労働災害が発生する要因:4M法
労働災害が発生する要因の分類
4M法:
① 人の要素/教育・訓練(Man)
② 設備・道具・機械・環境(Machine)
③ 仕事の手順、やり方、情報伝達など(Medea)
④ 管理・監督・経営方針(Management)
の4要因に分類する
安全管理の「スタッフ型」と「ライン型」
スタッフ型
スタッフ型は、本来業務のラインから外れた安全担当者が安全管理を行うので、スタッフが現場における安全活動を把握することがむずかしいといわれる。
ライン型
ライン型は、本来業務を担当する現場の管理・監督者が安全管理を行うため、広範な安全知識を習得することがむずかしいといわれている。
安全衛生パトロール
・安全衛生パトロールとは、職場に潜在する危険要因を見つけ出すため、職場内を巡視しその結果に基づき機械設備や作業方法などの改善を行うことにより、災害の防止を図るためのものです。
・法令で定められた安全管理者や衛生管理者、産業医が行う巡視の他、経営トップや各部署、職場の長などが職場を巡視し、危険有害な箇所や5Sの状況、作業手順の遵守など安全衛生の管理状況について確認する。
・問題が明らかになり指摘を受けたものについては、早急に改善を実施する
・安全衛生パトロールは、職場の生の実態を把握するための有効なツールと言えます。年間を通じて組織的・計画的に行い、リスクアセスメント等の取組につなげていくとより効果的です。
・その結果に基づいて必要な改善を行うとともに、その改善状態の確認まで行うことが必要である。
危険予知活動
・作業を行う前にミーティングなどで、その作業に潜む危険を短時間で話し合い、危険に気づき、これに対する対策を決め、行動目標を立て、ひとりひとりが実践する活動を指す
・現場で作業を開始する前に、その作業に伴う危険に関する情報をお互いに出し合って共有化し、危険のポイントと行動目標を定め、作業の要所要所で指差し呼称を行って安全を確認し合うものである。ヒューマンエラーによる事故を防止するために非常に有効な手段であるとされている。
・作業や職場にひそむ危険性や有害性等の危険要因を発見し解決する能力を高める活動である。
ツールボックスミーティング(TBM)
・作業開始前や作業の切替え時に短時間で、監督者を中心にその日の作業の範囲、段取り、分担、安全衛生のポイントなどを現場で話し合う活動である。
・現場で作業開始前などに短時間、その日の仕事の範囲、段取り、分担、安全衛生ポイントなどを話し合う活動で、効果的に進めるには、事前にテーマを用意したり、全員に発言させるようにするなどリーダーの役割が重要である。
(現場で、ツールボックスに坐って行うイメージから名づけられた)
ヒヤリハット活動
ヒヤリハット活動は、作業中にヒヤリとしたりハッとしたことなどを報告させ、それを危険有害情報として活用する活動で、報告した作業者を責めないことが必要である。
安全当番制度
安全当番制度では、作業者の安全意識の高揚を図り、安全活動に参加させるため、作業者全員を交替で安全日直、安全週番などに任命する。
安全提案制度
・作業者から安全についての提案を求めること。
・具体的な安全対策を立てる上で役立つのみならず、提案の過程を通じ安全意識を向上させることにもなる。
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