頚動脈エコー検査
・高周波リニアプローベを使用
・仰臥位、軽度頚部後屈および非観察側へ30°程度回旋
IMT(Intima Media Thicknes:内膜中膜複合体厚)
正常値:1.0mm以下
狭窄率
・短軸像による「面積狭窄率」が径狭窄率よりも適切とされる
・臨床的には「狭窄率 70%以上」が有意狭窄として評価されている。
・臨床比較試験により「 狭窄率50%以上」の場合に、外科的な手術の優位性が確立されている。
狭窄率評価法
狭窄率の評価法は 3 法あり、ドプラ血流速度からのおおよその推定もできます。
1. ECST 法 European Carotid Surgery Trial
測定は簡便であり、二次元的な値になります。
2. NASCET 法 North American Symptomatic Carotid Endarterectomy Trial
血管造影の狭窄率に対応し、外科的治療の指標となる。
(内頸動脈適応。遠位端の描出が困難なことが多い)
3. Area 法 立体的な把握ができ、不整形の血管に有用。
※狭窄率は Area 法≧ECST 法≧NASCET 法の順に大きい値となる
参照(このサイトより引用):https://ameblo.jp/neurology-0219/entry-11999148509.html
狭窄率による重症度分類
高度:≧70%
中程度:69-50%
軽度:<50%
プラークの輝度によるリスク評価
・高輝度プラークは安定
・低輝度、および潰瘍を呈するプラークは不安定で危険性が高い
治療方針
症候性頚動脈狭窄症に対して
・中等度から高度狭窄に対しては、抗血小板療法を含む最良の内科的治療に加えて頚動脈血栓内膜剥離術を検討する。
・軽度狭窄に対しては、頚動脈プラークの不安定化や潰瘍形成が認められる場合は頚動脈血栓内膜剥離術を検討する。
無症候性頚動脈狭窄に対して
・プラークは、適切な治療により改善させることは可能である(スタチン、EPAなど)
・高度狭窄に対しては、抗血小板療法、降圧療法、脂質低下療法を含む最良の内科的治療による効果を十分検討した上で、頚動脈血栓内膜剥離術を検討する。
・中等度以上の狭窄に対しては、抗血小板薬投与を検討する。
・軽度から中等度狭窄に対しては、頚動脈プラークの不安定化や潰瘍形成が認められる場合は頚動脈血栓内膜剥離術を検討する
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