1.ABCとバイタルサイン確認
・気管内挿管、外科的気道確保の準備
・酸素投与の準備
・ショックの有無の判断
ショック(診断基準、理学所見)
参考;専門医部会 シリーズ:内科医に必要な救急医療 専門医部会 シリーズ:内科医に必要な救急医療 〔日内会誌 100:1084~1088,2011〕 ショックの診断基準 「1.血圧低下」と「2.小項目のうち3項目以上」でショックと診断する ...
・ショックの場合は18G以上で2ルート末梢静脈路確保
2.緊急内視鏡の適応を考える
1)吐血が続いている場合
2)胃洗浄でいつまで経っても鮮血が引ける場合
※胃洗浄の適応:
下血(黒色便)を認めるが、明らかな吐血の継続が確認できない時
血便(鮮血便)を認めて下部消化管出血が疑われるが、上部消化管出血を否定したい時
3)食道静脈瘤破裂の可能性がある場合
肝硬変、アルコール多飲歴、脾腫
4)失神、立ちくらみ、眩暈など、動脈性出血のエピソードがある場合
5)vital signの異常がある場合
細胞外液投与後(30mL/kg)もshock indexが0.9以上
HRが100/分以上が継続している場合
Glasgow-Blatchfold score
・上部消化管出血患者のリスク評価の一つ。
・急性上部消化管出血の患者、特に輸血や出血管理のための内視鏡的介入、再出血また死亡のリスクを予測するために利用される。
・内視鏡所⾒を含まず、 血圧や心拍数などのバイタルサイン、 BUN、 Hbなどの採血結果と、 問診・既往歴のみでスコアリングできるため、 初療時点での簡便なリスク評価が可能である
・スコアは0~23点の範囲内で規定され、 点数が⾼いほど内視鏡治療が必要となる。
・一方、 GBSが1点以下の場合は再出血や死亡のリスクが極めて低いため、入院や緊急内視鏡の必要性はないとされる。
輸血の適応
・十分な輸液(1~2L)投与後もショックから離脱しない場合は、輸血を考慮
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坂本 壮 (編集)(2021/7/12)
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