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局所排気装置

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局所排気装置

・大きく「囲い式」「外付け式」「レシーバー式」に分けられる

・ダクトの断面積が小さくなれば壁に接する割合が大きくなるので、圧力損失は大きくなる。

・一方、ダクトの断面積を大きくすると、圧力損失は小さくなるが、搬送速度も小さくなる。

・ダクトは、曲がり部分をできるだけ少なくするように配管する

・主ダクトと枝ダクトの合流角度は45°を超えないようにする

 

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局所排気装置の分類

1) 囲い式フード

・発散源を覆うようにして取り付けられているフード。囲うことで開口部に吸い込み気流を与え、有害物質の飛散を防止する。

・囲い式フードのメリットは、小さい制御風速で有害物質の吸引と飛散防止効果が期待できる。外部からの気流の影響を受けにくいため、排風量が限られるケースに適している。

・有害物質の暴露も減らすことが可能です。

・一方、フード内は高濃度の有害な排気で満たされています。有害物質にさらされる危険があるため、中に立ち入るのはもちろん、顔を近づけることも避けなくてはいけません。十分な広さを確保し、できる限り開口部を減らす対策も求められます。

 

カバー型

・カバー型は発散源がフードにほぼ完全に囲い込まれていて、隙間程度の開口部しかない

そのため最も排気効果が高い

 

 

グローブボックス型

・中に両手を差し込んで作業するための箱で、前面上部がガラス張りで中が見え、前面下部に手を差し込む孔が空いている。

 

 

 

ドラフトチェンバー型

・実験室内で発生する有害ガス・蒸気・臭気や粉塵を、室内に分散しないように発生源で捕捉する囲い式の実験室用局所排気装置

・発散源はフードに囲い込まれているが、作業の都合上、囲いの1面が開口している。

 

建築ブース型

・作業者がフードの中に入って作業することができるため、塗装業務などに用いられる。

・発散源はフードに囲い込まれているが、作業の都合上、囲いの1面が開口している。

・ドラフトチャンバ型より作業面が開いている

 

 

2) 外付け式フード

・開口部外にある有害物質の発生源に吸い込み気流を生み出し、周辺の空気と一緒に吸引するフードです。

・吸引方向によって「下方吸引型」「側方吸引型」「上方吸引型」の3タイプに分けられます。

・「上方吸引型」は、熱などによる上昇気流がある場合には効果的である。しかし、有機溶剤などの蒸気や粉じんは空気より重いので、上昇気流がなければ上方へ有害物を吸い上げなければならず、フードの吸い込み量を大きくする必要がある。一般には、上方吸引型より下方吸引型の方が有効である。

・外付け式フードを設置する場合、有害物質周辺の空気も吸い込まなくてはいけないため、囲い式フードに比べて大きな吸引風量・排風量が求められます。

・風量が小さい場合、有害物質がしっかりと吸引されず、排気装置が十分な性能を出せなくなる可能性があります。

・作業員は有害物質の発生源とフード間に立ち入らないよう注意が必要です。フード間は高濃度の有害物質が存在しているため、暴露してしまう可能性があります。立ち入らなくて済むよう、しっかり安全対策を取りましょう。

 

 

スロット型フード

・発散源(作業位置)の外側にスロット型(自動販売機などの、硬貨を入れる細長いあな)のフードを取り付けた外付け式のフード

 

ルーバー

発散源の傍らに設けた、すだれ又はよろい戸状の開口を有するもの。

 

下方吸引フード(グリッド型)

 

3)レシーバー式

・上昇気流や回転気流に乗って飛散する有害物質を捕捉するもの

キャノピー型フード

・発散源の上方に天蓋のように吊るされたフード。

・発生源からの熱による上昇気流を利用して捕捉するもので、レシーバー式フードに分類される。

※キャノピー:傘や蓋状になった天盤のこと

 

グラインダー型

・発散源から飛散速度を利用したもの。

 

 

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制御風速

局所排気装置の定期自主検査指針

・制御風速とは、有害物の飛散を防ぐために必要な最小の風速のこと。

・囲い式やブース式のフードではフードの開口面における最小風速をいう。

・一方、外付け式やレシーバ式フードでは有害物を吸引しようとする範囲でフードの開口面から最も離れた作業位置の風速で、具体的には、有害物質を吸引しようとする飛散限界(捕捉点)における風速をいう。

 

測定方法

囲い式フード

囲い式フードについては、原則としてフードの開口部を一辺が 0.5m 以下となる面積の等しい 16 か所以上の面となるように区切り、それぞれの中心点の風速を計測する

外付け式フード又はレシーバ式フード(キャノピー型のものに限る)

・印を結んだ線は、フードの開口面から最も離れた作業位置の外周であって、煙の流れ方を調べる
位置を表す。

 

抑制濃度

・特定化学物質(一部を除く)と石綿、鉛などについて、局所排気装置が適切な機能を維持しているかどうかを判断するための性能検査。

・抑制濃度とは、発生源付近における有害物質の濃度をその値以下に抑えることによって、作業者のばく露濃度を安全水準に保つよう意図して定めた濃度である。

・濃度測定の結果、有害物濃度が抑制濃度以下であれば、安全水準が保たれるということになります。

・具体的には、局所排気装置のフードの外側や開放面から一定距離(0.5~1m)離れた所定の位置で対象有害物の濃度測定を行い、有害物濃度が抑制濃度以下である必要があります。

・抑制濃度が定められているのは、特定化学物質(一部を除く)と石綿、鉛です。

 

抑制濃度の測定方法

・測定は1日について測定点ごとに1回以上行わなければなりません。また、測定を行うタイミングは、作業が恒常的に行われている時間に行います。ただし、作業開始後1時間を経過しない間は除きます。

・抑制濃度の測定を行う際は、同時に局所排気装置の風速も測定します。

・測定を行う対象物質の発生源付近と、そこから所定の距離(0.5m~1m)離れた位置で測定を行います。その際、10分間対象物質を採取し、分析を行います。

・抑制濃度の結果に問題がなければ、局所排気装置の定期点検の際に風速を測定し、その結果で風速に変化がなければ、2回目以降は抑制濃度を測定する必要はありません。

 

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