消化器

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診察・検査

ヘリコバクター・ピロリ感染症(検査、治療)

起因菌 ヘリコバクター・ピロリ菌(Helicobacter pylori;H. pylori) ・らせん状グラム陰性桿菌 ・数本の鞭毛を有する ・強力なウレアーゼ活性を持ち、尿素をアンモニアと二酸化炭素に分解することで周囲の胃酸を中和するこ...
消化器

潰瘍性大腸炎

概要 ・潰瘍性大腸炎は、主として粘膜を侵し、びらんや潰瘍を形成する原因不明の大腸のびまん性非特異性炎症である。 ・医科学国際組織委員(CIOMS)では「主として粘膜と粘膜下層を侵す、大腸特に直腸の特発性、非特異炎症性疾患。30歳以下の成人に...
消化器

過敏性腸症候群(Irritable Bowel Syndrome:IBS)

特徴 ・検査を行っても炎症や潰瘍といった器質的疾患が認められないにもかかわらず、下痢や便秘、腹痛とそれに関係する便通異常が慢性的または再発性に持続する機能性消化管疾患。 ・20 - 40歳代に多く、ストレスの多い先進国に多い病気であり、神経...
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消化器

便秘(生活指導、下剤の種類と使い分け)

ガイドライン 慢性便秘症診療ガイドライン2017  日本消化器病学会関連研究会慢性便秘の診断治療研究会 (編集) ※ まずは薬剤性便秘の除外 便秘を惹起しうる薬剤 ・鎮痛薬:NSAIDs、麻薬 ・抗コリン薬:鎮痙薬、抗うつ薬、抗精神病薬、抗...
救急

消化管出血

全身状態の確認 ショックの診断基準(下記症状から総合的に判断) ・SBP<90mmHg ・HR>120 ・顔面蒼白、発汗、四肢冷感 ショックと判断した場合の初期対応 細胞外液急速輸液 ・アシドーシスを起こしにくい酢酸リンゲル(ヴィーンF®)...
消化器

消化性潰瘍予防(NSAIDs、抗血栓薬使用者の予防)

NSAIDs ・潰瘍の既往があれば、PPI併用が「必要」 ・潰瘍の既往がない場合はPPI併用を「推奨」 (潰瘍既往がない場合のPPIの予防投与は保険適応外となっており、個々の症例に応じて検討が必要) ・NSAIDはセレコキシブが推奨 セレコ...
救急

吐血(緊急上部消化管内視鏡の適応)

1.ABCとバイタルサイン確認 ・気管内挿管、外科的気道確保の準備 ・酸素投与の準備 ・ショックの有無の判断 ・ショックの場合は18G以上で2ルート末梢静脈路確保 2.緊急内視鏡の適応を考える 1)吐血が続いている場合 2)胃洗浄でいつまで...
消化器

若年女性(妊娠可能年齢)の腹痛アプローチ

妊娠可能女性の腹痛診療の原則 妊娠の確認 ① 問診 ・「妊娠の可能性はありますか?」ではなく、 「最終正常月経開始日」と、そこからの「性交渉歴」、「避妊方法」を確認 ② 腹部エコー ・尿検査の前に実施すること ③ 尿検体での妊娠反応検査 ・...
消化器

HCV感染症(C型肝炎、DAA)

疾患 ・一本鎖RNAウイルス ・我が国の総感染者は約190~230万人。うち通院中のキャリアは約100~150万人と推計されている ・日本人ではゲノタイプ1b型が多い C型肝炎ウイルスの肝外病変 ・クリオグロブリン血症 ・慢性糸球体腎炎 ・...
消化器

健診で指摘された肝障害への対応

1) 本当に肝臓がプライマリであるかの判断 ・心疾患(心不全や心筋梗塞)でもAST、LDHが上昇する ・ALPは骨疾患でも上昇(造骨性マーカー:前立腺癌で上昇することがある) ・ベンゾジアゾピン系でγ-GTPが誘導され上昇する ・総ビリルビ...
消化器

HBV感染症(肝炎ウイルスマーカー)

HBVの特徴 ・DNAウイルス(↔HCVはRNAウイルス) B型肝炎ウイルスの感染経路 ・主に血液等の水平感染、性行為感染 その他: ・家庭内感染 ・透析 ・刺青 ・鍼治療 HBVマーカー HBs抗原:現在HBVに感染 HBs抗体:既感染治...
診察・検査

肝機能検査(肝機能障害の対応アルゴリズム)

問診事項 ・薬物(サプリメントを含む)の服用歴(特に半年以内の服用薬) ・アルコール摂取歴(1日あたり男性30g、女性20g以上は有意とされる) ・体重変化(BMI25以上で肥満) ・肝疾患の既往(もともと肝機能障害を指摘されていることも多...
消化器

原発性胆汁性胆管炎(Primary biliary cholangitis: PBC)

疾患 ・PBCは中高年女性に好発し、胆道系酵素(ALP、γ-GTP )上昇と血清IgM高値ならびに抗ミトコンドリアM2抗体(AMA)陽性を特徴とする。 ・自己免疫性の胆管細胞障害、慢性の胆汁うっ滞疾患 ・織学的には、慢性非化膿性破壊性胆管炎...
消化器

慢性下痢

急性と慢性の違い ・軟便(ブリストルスケール5~7)の期間が4週間未満のものを「急性下痢」、4週間以上を「慢性下痢」とする。 (2~4週間を「持続性」ということもある) ・急性下痢の原因は感染によるものが大半を占める ・4週間以上続く場合を...
消化器

急性下痢(感染性腸炎の鑑別と治療)

急性と慢性の違い ・下痢の期間が4週間未満のものを「急性下痢」、4週間以上を「慢性下痢」とする。 (2~4週間を「持続性」ということもある) ・急性下痢の原因は感染によるものが大半を占める ・4週間以上続く場合を「慢性下痢」とする。慢性下痢...
消化器

胃食道逆流症(GERD)について(非薬物療法を含む)

ガイドライン 胃食道逆流症 (GERD) 診療ガイドライン 2021 の概説 発症の機序 ① 一過性の下部食道括約筋弛緩 ② 腹圧上昇 筋力トレーニング 激しい運動 ③ 下部食道括約筋圧の低下 病型 ・食道粘膜障害を有する「びらん性GERD...
人間ドック・健診

オートタキシン(autotaxin:ATX)

臨床的意義 肝線維化のマーカーである。 慢性肝疾患に伴う線維化の進行により内皮細胞に変化が生じると血中濃度が上昇する。 概要 ・オートタキシン(autotaxin:ATX)は、脂質メディエーターのひとつであるリゾホスファチジン酸の合成酵素で...
消化器

NSAID、NSAIDsについて(作用機序、合併症)

作用機序 ・NSAIDsは,アラキドン酸カスケードにおいてプロスタグランジンやトロンボキサンの合成酵素であるシクロオキシゲナーゼ(Cyclooxygenase:COX)を阻害する。 ・COXには1と2の二つのアイソフォームがあり、NSAID...
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